ブロック塾4回目は基礎の造り方です。
前回の「ブロックの基礎について」で描いた基礎のイラストは鉄筋コンクリート造でした。鉄筋コンクリートはRC(Reinforced Concrete 鉄筋で補強したコンクリート)と呼びます。
建築や土木業界でRCの基礎はさほど特殊なものではありませんが、エクステリア業界ではあまり普及していません。その理由は型枠の組み立て、解体、コンクリートの養生に時間とコストが掛かってしまうからです。
コストについては、建築計画段階で適正なエクステリア予算が確保されておらず、少しでも安くして欲しいという施主や建築担当者からの要望があるのが大きな理由です。
工期短縮も、引っ越しの日にちに間に合わせて欲しいといった施主や建築側の理由が挙げられます。
しかし、これらの理由で基礎の立上り部分(根入れ部分)を普通ブロックで代用することは危険です。
そこでお勧めしたいのが型枠ブロックです!
外観は普通ブロックと変わりません(化粧タイプもあります)が、構造が大きく違っていて二枚のフェイスシャルを最小限のウエブで繋いだだけのものです。
このブロックが型枠代わりになり、内部の空洞部分に鉄筋とコンクリートを流し込み、RCと同等の強度を有する壁を内部に構築することが出来ます。
もちろんフーチングの大きさ、配筋量、ハンチ筋補強、水抜き孔等を的確に施工すれば擁壁(土留め)として使用することも出来ます。
この型枠ブロックを基礎の立ち上がり部分に使用すれば、RCと比較してローコストと短工期を実現する事が出来るのです。
赤い部分がCP型枠ブロックのフェイスシェルです |
ちなみに型枠ブロックの厚みは外寸で150mm以上とやや厚めですが、その理由は内部のコンクリートの厚みのみが構造物として認められるからです。
この工法は建築基準法でも日本建築学会基準でも認められているので、RCの布基礎を提案できない場合は型枠ブロックを採用してみて下さい。
この工法は建築基準法でも日本建築学会基準でも認められているので、RCの布基礎を提案できない場合は型枠ブロックを採用してみて下さい。