2018年7月8日日曜日

ブロック塾:控え壁の設置基準

こんにちは。古橋です。

ブロック塾の6回目は控え壁の設置基準についてです。

テレビや新聞でも取り上げられているお馴染みのこの絵を使って解説をして参ります。



まずは控え壁の設置間隔【A】についてです。
控え壁と控え壁の間は最大で3.4mとなっています。
しかし、実際には3.2mで設置される事が多いのです。
その理由はブロックの縦目地に控え壁を設置すると配筋がしやすい事と、ブロックの横寸法が40cm(目地中心の寸法)なので、ブロック8本毎に控え壁を設置するからです。

ここで注意したいのは壁の長さが3.4m以下であれば控え壁を設置しなくても良い!
という事ではありません。控え壁は高さが1.2m(学会規準では1.6m)を超えたら、壁の長さに関係なく控え壁を設置する必要があるということです。

次に控え壁の長さ【B】についてです。
控え壁の長さは片側に設置する場合は40cm以上(ブロック1本分)と定められています。

又、あまり実用的ではありませんが、両側に設置する場合は、片側20cmずつとする事も可能です。


いずれも主壁に対して直角(90°)に設置をする事が基本となりますが、左右に45°の範囲であれば斜めに設置する事も可能です。


但し、この場合控え壁の長さは60cm以上となりますのでご注意下さい。

控え壁を45°に付ける事もあまり無いと思いますが、門袖のデザインとして活かすと意外と効果的です。

次に【C】の寸法です。
控え壁の高さは主壁と同じか最大でブロック2段まで下げる事が可能です。
寸法で言うと40cmです。基準では500mm以内とされていますが、こちらもブロックの寸法を考えると40cmまでとなります。ブロック塀に水平荷重(地震や風、衝撃荷重)が掛かった場合、モーメントで考えると壁の根元に最も負荷が掛かり、壁の上部には負荷があまり掛からないからだと思います。

最後に【D】の寸法です。
Dは最後の控え壁から突出した主壁の長さという事です。
こちらは80cm以内と決められています。
この部分が80cmを超えた場合は更に控え壁を設置する必要が生じますので注意して下さい。



この様に控え壁の設置基準についてはかなり細かく決められているのです。

では、これらの厳しいルールに則ってポストやインターホン、表札などを設置する袖壁はどのようにデザインしたら良いのでしょか?

次回はその辺りについて解説をしたいと思います。